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引っ越しを手伝ったこと
2026年1月12日(月)
確か私が大学院に入ってまもなくの5月頃だったと思います。先輩の引っ越しを手伝ったことがありました。
昼頃に先輩宅に集合だったのですけどまだ搬出の準備が完了しておらず、「ちょっと昼ご飯でも食べてきてくれ」と言われ、私のほか、かり出された同期の原田さん、兪さんと3人で近くの定食屋さんに行ったということがありました。
私達3人はカウンターに並んで座って、私と兪さんは何かの定食を食べたのですが、原田さんはすでに昼ご飯を食べてきていたので、ご飯は注文せず、ひとこと、
「ビールに枝豆。」
これを聞いた店の主人が、
「え、あんた、ビールに枝豆かい!?」
といって、一緒に店を切り盛りしている奥さんらしい人に、
「ちょっと、このひと、ビールに枝豆だってよ!」
というかんじで注文を伝える。
すると奥さんっぽい人が奥から顔を出して、
「へぇー、ビールに枝豆ね!」
というかんじで目を丸くしている。
定食屋さんには私達のほかに昼休みにご飯を食べに来た勤め人とおぼしきワイシャツにネクタイの方々も何人かいらしたのですが、その方々は、
「へぇー、ビールに枝豆!」
「え、ビールに枝豆!」
「ほぉー、ビールに枝豆ね!」
「いいねぇ、ビールに枝豆かぁ。」
「はぁー、ビールに枝豆ねぇ。」
という感じで、店中に「ビールに枝豆」がこだますることになりました。
すると原田さんは恐縮しちゃって、小さい声で、
「あの、ビールに枝豆やめて、A定食にしてください。」
と訂正したのですが、すると店の主人が、
「いやいや、だめだだめだ、あんたはビールに枝豆じゃなきゃだめだ。」
と、変更を受け付けない。
結局原田さんは昼ご飯を食べている人たちの中で一人、手酌でビールを楽しんでいた、ということがありました。
その時の店のものとおぼしきイラストも含まれている画集を見つけました。いまは便利で、名前と住所で検索するとほぼ間違いないことがわかります。驚きました。それよりも何よりも、当時のスタイルで最近まで営業されていたらしい。30年くらい前です。
この定食屋さんのほかにも見覚えのある店のイラストが何枚かありました。
札幌は最近まで昭和と平成、令和が混ざり合った町でしたけど、出張で行くたびに引っかかりがなくなっていく感じがします。
(仙北谷)