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本を売る理由
1月7日(日)
自宅本棚はそんなに大きくはないので、「もう読まないだろう」という本は基本的にBOOK-OFF行き。ずいぶんお世話になりました。
さて、岡本行夫さんの自伝は別の理由で売ることにしました。それは、「できるだけ多くの人に読んでほしいから。」
著者の意見には同意しない人も多いかもしれません。しかし提示している論点については、多くの方が考えてみるべきだし、できれば意見を戦わせるべきかもしれません。
「皇国史観という個人崇拝は、宗教への帰依と異なり、倫理観の世界への広がりを民族に植え付けない。」
考えたこともなかった。
「日本はトランプ大統領の『アメリカ・ファースト主義』を批判したが、日本は『ジャパン・ファースト主義』でやってきたのではないか」
そうかもしれません。こういう視点は長い間外にいて外から日本を見ることをしないと、相対化しないとでてこない視点だと思います。
「没落の帰路にいるのかもしれない」
『危機の外交』の背景にある危機意識だと思います。折しも日銀の危機がささやかれ、世界経済を引っ張る立場だった日本が、逆に足を引っ張ることになるかもしれない、とんでもないことになるかもしれない。
日銀にしろ、外交にしろ、問題に正面から向き合い、悲観的にならず、課題先送りをせず、また楽観的にもならず、現実的な議論を重ねるべきなんだろうと思います。
(仙北谷)