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気になったフレーズ
2025年9月15日(月)
今回の学会の中で、いろいろ記憶に残るご発言がありました。なかでもフレーム宝珠の中江さんがおっしゃっていた、「作業に逃げない」は重要ですよね。刺さりました。以前、さかうえさんから言われたことなんだそうです。
やることがあるのに答えが出ず、しかしその間も農作業をして汗をかいて勤務時間が終わる。それで自分自身では充実感を感じて満足して終わりにしちゃう。しかし重要なタスクは終わっていない。それはどうなんだと。
やった気になっちゃうと、言い訳になる。そうすると本来するべき事ができない言い訳になってズルズル。それは本人にとって良くないし、周りにとっても本質的には約束を破ることになる。
お伝えしたい方が何人か。「忙しさに逃げない」とかね。応用できますね。
NHK朝の連続テレビ小説はあんまり見ないのですけど、たまたま見た回の一場面で、主人公の弟が海軍士官に志願したことに対して、主人公が、「弱い人を救うために法律の道を志願したはずが、なんでそんな選択をしたのか。」問い詰める場面がありました。
それに対して弟は、「みんなそういう選択をしているときに、自分だけが別の道を選べる雰囲気ではなかったんだ。」というような趣旨のことを言います。
これは大きいと思いました。全体主義的な雰囲気があったということですね。これを聞いただけでこのドラマはもう十分と思いました。
戦争は愚かなことだ、ということを繰り返し指摘し、戦争が起こらないよう、声を上げる人がいます。
しかしおそらく戦争の発端は、戦争が愚かなことを知らないのではなく、「愚かだ」と言えない雰囲気になってしまうことではないでしょうか。それはまさにハンナアーレントがいう意味で全体主義。
その意味では愚かさを再確認することより、身の回りにある「全体主義」の兆候に敏感になること、もしくは同調圧力に抗すること、が必要なのではないかと思います。
(仙北谷)