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民の俗を学ぶこと

2026年6月15日(月)

道路脇の電柱に看板が貼り付けてあって、
「○×クリニック この先100M」
とか、
「△□動物病院、次の角を右」
などと書かれているのを見たことがあると思います。

ずいぶん前になりますが、八戸の町を車で走っているときに、電柱の看板に、
「○×△イタコ→」
というのがあって、目を疑ったことがありました。

「イタコが営業している!?店を開いている!?」
俄には信じられませんでしたね。

「○×△イタコ」さん(お名前)という方が、何らかの必要があって所在を教えているだけかも、それにしても青森でこの名前をつけるのは勇気があるな、などとも思ったりしておりました。

そのときは車を運転して田舎に帰るときだったので、その看板について調べようもなかったのですが、この本を読んだら、どうもいわるる、「イタコ」であることがわかってきました。
a book
この本を読むと、いかに自分が自分たちのならわしとしての「風俗」に対して無知であるのかがわかります。「風俗」がなくなっていくのは、「風俗」そのものの行いがなくなっていくのに先行して、それを理解している人が減っていくことがあるのでしょう。

更にいえば、その習わしの意味を知らず、表面的な、ステレオタイプな理解しかしないあたりから、「風俗」の消失は始まっているのかもしれません。衛生環境が悪くて失明した場合、男性の生業として、鍼灸師、按摩さんで、女性はイタコだったなんて、想像つかなかった。

社会が効率化、資本主義化する中で、「風俗」が失われていく。そういう意味で民俗学はプロレタリアの学問だという誰かの主張が、なんだか腑に落ちて残念。

面白い本です。わが郷土のことも紹介しています。ただ、深いことが書いてあるので、エネルギーが低下しているときに読むと続きませんが。

(仙北谷)

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